ナハトムジークはクラシック
お勧めクラシックCDのご紹介と買ってきたクラシックCDの試聴記です。 なお、画像リンク先からCDを買うことができます。
ワーグナー:バイロイト名演集から(5) 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
皆様、だいぶ長らくお待たせしました。実は、諸般の事情で更新することができないでいましたが、このたびバイロイト名演集の視聴記を書ける状態になりましたので、バイロイト音楽祭の名演集の視聴記をお送りいたします。
今回はワーグナー唯一の喜劇といってよい楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」です。
なお、バイロイト名演集収録の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」はCD4枚なので時間の確保が難しかったのですが、ようやく「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の視聴記をお届けできます。
それでは早速、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の33枚組CDボックスでの配役をご紹介しましょう。
・楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
ザックス:カール・リッダーブッシュ
ヴァルター:ジーン・コックス
ポーグナー:ハンス・ゾーティン
フォーゲルゲザング:ヘリベルト・シュタインバッハ
ナハティガル:ヨゼフ・デネー
ベックメッサー:クラウス・ヒルテ
コートナー:ゲルト・ニーンシュテット
ツォルン:ローベルト・リッヒャ
アイスリンガー:ヴォルフ・アッペル
モーザー:ノルベルト・オルト
オルテル:ハインツ・フェルトホフ
シュヴァルツ:ハルトムーツ・バウエル
フォルツ:ニコラウス・ヒルデブラント
ダーフィト:フリーダ・シュトリッガー
エーファ:ハンネローレ・ボーデ
マグダレーネ:アンナ・レイノルズ
夜警:ベルント・ヴァイクル
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ノルベルト・バラチュ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:シルヴィオ・ヴァルヴィゾ
録音:1974年7月、8月(ステレオ)
配役表をご覧いただいて皆様がご存じの方を見つけられましたでしょうか?何しろ私はオペラのほうはあんまり知っている人がいませんので、あまりにもどうかなと思っています。
詳しいあらすじのほうは、Wikipedia ニュルンベルクのマイスタージンガーの項目をご覧いただきましょう。
なぜ、これほど長大になってきたのでしょうか?それはワーグナーの創造の思うところが大きくなってきているからではないでしょうか?
それで、テンポの設定も指揮者によってもまちまちなので4枚組なんてこともありうるのです。
それでは、さっそく解説をはじめましょう。舞台は16世紀半ばのドイツ・ニュルンベルクです。
第1幕は有名な前奏曲で始まります。そのあとで、フランケン地方から来た騎士ヴァルターが昨晩一目ぼれしたエーファに声をかけます。しかしヴァルターは、エーファが次の日の聖ヨハネ祭に開催される歌合戦で優勝した人に求婚されることと、歌合戦への参加にはマイスタージンガーの資格が必要であることをマグダレーナから聞かされます。
ヴァルターは靴屋の徒弟であるダーヴィットから急いでマイスターの歌の作法を聞きますがあまりにも面倒な規則にげんなりします。
そうこうしているうちに、エーファの父であるポーグナーとハンス・ザックス、そして記録係であるベックメッサーがやってきました。
ポーグナーは言います。
明日の歌合戦に優勝した人に、
娘のエーファと
自分の全財産を渡すというのです。
一同は歓迎しますがただ一人、ザックスだけは憂慮します。
・・・とそこへ、ヴァルターがやってきて翌日の歌合戦に参加するために親方たちの歌試験に挑むことを願って、その試験が行われることになりました。
歌の試験の審査を務めるベックメッサーはエーファとの結婚を望んでいました。ですから、ライバルの出現は非常に困ることでした。
そこで、厳しく採点しました。ヴァルターは自分の感性の赴くままに歌ったのでベックメッサーはマイスター歌の規則にのっとり片っぱしからチェックを入れ、歌を途中でやめさせようとします。ザックスがその審査の公平性に疑問をさしはさみますが、ほかのマイスターたちの支持を得られません。ザックスがヴァルターをかばいますが、「間違いだらけで落第」が宣告されます。
33枚組CDでは、ヴァルターの試験の歌と呼ばれる部分のあたりから2枚目に入ります。
自暴自棄になったヴァルターが自由奔放に歌い、ヴァルターをザックスがかばい、そして大混乱の様相を呈したところで第1幕の終了です。
大混乱の状況とはいえ、登場している人たちが歌う合唱は素晴らしいものがあります。
最初の前奏曲に出てきた動機が出てきて第1幕の終了です。第1幕終了の時に拍手が起こりました。
第2幕はその夜の街角の出来事です。
次の日の祭りの準備をしているところで、マグダレーネはダーヴィットにヴァルターの結果を聞き、役に立たないとダーヴィットに八つ当たりをして立ち去ってしまいます。
そこへ、ポーグナーがエーファを付き添って現れます。自分の決断が本当に正しかったのか迷っていたのです。それでそのことをザックスに相談するためでした。
しかしながらエーファに促されるままに帰宅するのでした。
ザックスが夜の仕事のために外へ出てきます。そこにはニワトコの木がありました。
ニワトコの木の下で、ザックスがヴァルターの歌が頭から離れず、その魅力を歌います。有名な「ニワトコのモノローグ」です。
エーファがザックスにヴァルターの歌試験の結果を聞きに来ます、しかしながらザックスはヴァルターはマイスタージンガーになれないことを伝えます。そして、エーファがひそかにザックスを思い慕っていたことを知ったザックスは話をはぐらかします。なぜなら、はるか昔に妻を亡くし、そしてエーファに愛情を持っていた一人だったのです。しかしながら、若いヴァルターとエーファのことを考えて自分の思いをあきらめることにしたのでした。
失望して、家へ帰っていくエーファ・・・。と、そこへベックメッサーが窓の下にいることを見つけます。そこでマグダレーネと服を交換してマグダレーネを部屋にやってヴァルターに会って駆け落ちしようとしますが、ザックスはさりげなく邪魔をします。ザックスには何か考えがあったのです。
そこへリュートを持ったベックメッサーが現れました。エーファの窓の下でセレナードを歌おうとしますが大声でザックスが歌っているのでとても邪魔でした。さんざんやり取りした揚句、ベックメッサーの歌を靴の仕事で採点するという珍妙なな妥協が成立してベックメッサーはセレナードを歌い始めます。
するとたちまちザックスは槌を打ちまくって「採点」するのでした。これはマイスター歌の規則に基づいたものらしいですが・・・。
聞いてみた感じでは、なんだかリズミカルなザックスの槌の音です。
きりきりしながら大声で歌い続けるベックメッサー・・・。やがて近所の人たちが騒ぎに気づいて起き出してきます。エーファの部屋にいるのがマグダレーネだと気付いたダーヴィットはベックメッサーがマグダレーネに言い寄っているのだと思い込んでベックメッサーを殴りつけます。これがきっかけとなって町中の人が大喧嘩を始めるのです。
この騒ぎの中で、ザックスはポーグナーにエーファを引き渡し、ヴァルターとダーヴィットを自宅に引きずり込みます。夜警が来て笛を吹かすと町の人々も一斉に家に引っ込み、静寂の中で11時が告げられて第2幕の終了となります。
第2幕終了と共に大きな拍手が起こりました。
さて、第3幕はいよいよ聖ヨハネ祭の当日です。
第3幕の前奏曲ではザックスの「諦念の動機」が扱われます。ゆったりとした感じでザックスの今の心の行方を現わしています。
ダーヴィットは昨晩の件でザックスにこっぴどく叱られやしないかと思って恐る恐る帰宅します。しかし、ザックスは心ここにあらず。しかし、怪訝そうにしているだーヴィットを認めるや、ザックスは聖ヨハネ祭を題材にした新しい歌を歌わせます。そして、ダーヴィットを徒弟から職人に格上げすることを決意します。
そこへ、ヴァルターが起きだして不思議な夢を見て新しい歌の着想を得たというのです。それを素材にしてザックスはマイスター歌の規則を伝授します。ヴァルターが着替えのためにその場を離れていますとベックメッサーがザックスの家にやってきます。
そして、歌の書きつけを見つけます。先ほどのヴァルターが作り上げたものです。
ベックメッサーはザックスがエーファへの求婚の歌を歌うつもりだと思い込んで現れたザックスを非難しました。
ザックスは一計を案じます。歌の書き付けをベックメッサーに進呈します。喜び勇んでベックメッサーは走り去ります。
そこへ着飾ったエーファが現れます。ヴァルターの様子と本当にザックスが歌合戦に参加してくれないのか気がかりだったからです。
・・・とそこへ着飾ったヴァルターが現れます。そして夢の歌の続きを歌います。二人が幸せなカップルだと知ったザックスは、ここで自分にも残っていたエーファへの思いを断ちます。
ここで、「トリスタンとイゾルデ」が引用されます。なお、「トリスタンとイゾルデ」が引用されたところで3枚目のCDが終わって4枚目に入ります。
エーファは自分もザックスを慕っていたことを告白して、ザックスの諦念の行為に感謝しました。ザックスは二人を抱き合わせて、先ほどのヴァルターの歌を「聖なる朝の夢解きの調べ」と命名します。さらに現れたダーヴィットに洗礼の儀式を挙げ、徒弟から職人に格上げします。マグダレーネを加え、それぞれが各自の思いを歌いあげた五重唱「愛の洗礼式」が歌いあげられます。
舞台転換して、場所は聖ヨハネ祭の行われるペグニッツの野原です。
祭りのファンファーレと共に、「徒弟たちの踊り」があり、マイスタージンガーたちの堂々たる入場が続きます。もちろん、第1幕の前奏曲の冒頭の主題もここで登場します。
さて、人々がザックスを認めるや否や、「目覚めよ、朝は近づいた」のコラールを歌ってザックスを讃えます。ザックスはこれに感謝して、この日の歌合戦に娘をささげた行為を歓迎するように演説します。これを聞いてポーグナーは胸をなでおろします。
さて、ここからが歌合戦です。
ベックメッサーがザックス書き付けの歌詞に自分のセレナードを合わせて歌おうとするのですが、マイスター歌の規則は間違えるし、おまけにうろ覚えもあって大失敗に終わります。聴衆の笑いに怒ったベックメッサーはこれはザックスの歌だと言って退散しました。
ザックスは歌の本当の作者としてヴァルターを紹介します。ヴァルターは朝にザックスが伝授したマイスター歌の規則に基づいて「朝はバラ色に輝いて」(ヴァルターの懸賞の歌)を見事に歌いました。聴衆、マイスタージンガー達、エーファ、そして全員がヴァルターの歌に聞き惚れ、拍手喝采となったのでした。
そうです。みごと優勝したのでした!!
エーファの父、ポーグナーはヴァルターにマイスタージンガーの称号を授与しようとします。しかし、ポーグナーはこれを拒みます。マイスターたちへの怒りと疑念をぬぐい切れなかったからです。そこで、ザックスは「マイスターを侮ってはいけない」とヴァルターをいさめて、芸術の価値をこう歌って説いたのでした。
「神聖ローマ帝国はもやと消えても、
聖なるドイツ芸術は我々の手に残るだろう」
その言葉にヴァルターは納得してマイスタージンガーの称号を受け、晴れて優勝者となってエーファと結ばれたのでした。そして、人々はザックスの徳をたたえて全曲の幕となりました。
全曲の終了直前、合唱が終わったあとからすでに拍手喝采が鳴り渡っています。
いかがでしたか?とても長い作品ですが一聴の価値はあります。ただしCD4枚の長さはちょっと引くかもしれません。
ちょっとアマゾンで探してみたのですが・・・。クナッパーブッシュのものでしたら在庫があるようです。
ほかにもいろいろありますが、在庫がいかんせん少ないので注意が必要です。
毎年年末にNHK-FMで放送されるバイロイト音楽祭の放送を丸ごとMDに録音するというのも一つの手です。そのほうが、安価な手かもしれませんが、FMが入るところ出ないといけませんが・・・。
すでに2008年のバイロイト音楽祭の録音をMDに入れているので、今夜聞こうかなと思っています。
ここまで、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の視聴記をバイロイト音楽祭の名演を収録した33枚組CDボックスからお送りいたしました。
最後にお願いがあります。
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今回はワーグナー唯一の喜劇といってよい楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」です。
なお、バイロイト名演集収録の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」はCD4枚なので時間の確保が難しかったのですが、ようやく「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の視聴記をお届けできます。
![]() | Wagner: The Great Operas from the Bayreuth Festival [Box Set] (2008/06/17) Richard Wagner、 商品詳細を見る |
それでは早速、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の33枚組CDボックスでの配役をご紹介しましょう。
・楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
ザックス:カール・リッダーブッシュ
ヴァルター:ジーン・コックス
ポーグナー:ハンス・ゾーティン
フォーゲルゲザング:ヘリベルト・シュタインバッハ
ナハティガル:ヨゼフ・デネー
ベックメッサー:クラウス・ヒルテ
コートナー:ゲルト・ニーンシュテット
ツォルン:ローベルト・リッヒャ
アイスリンガー:ヴォルフ・アッペル
モーザー:ノルベルト・オルト
オルテル:ハインツ・フェルトホフ
シュヴァルツ:ハルトムーツ・バウエル
フォルツ:ニコラウス・ヒルデブラント
ダーフィト:フリーダ・シュトリッガー
エーファ:ハンネローレ・ボーデ
マグダレーネ:アンナ・レイノルズ
夜警:ベルント・ヴァイクル
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ノルベルト・バラチュ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:シルヴィオ・ヴァルヴィゾ
録音:1974年7月、8月(ステレオ)
配役表をご覧いただいて皆様がご存じの方を見つけられましたでしょうか?何しろ私はオペラのほうはあんまり知っている人がいませんので、あまりにもどうかなと思っています。
詳しいあらすじのほうは、Wikipedia ニュルンベルクのマイスタージンガーの項目をご覧いただきましょう。
なぜ、これほど長大になってきたのでしょうか?それはワーグナーの創造の思うところが大きくなってきているからではないでしょうか?
それで、テンポの設定も指揮者によってもまちまちなので4枚組なんてこともありうるのです。
それでは、さっそく解説をはじめましょう。舞台は16世紀半ばのドイツ・ニュルンベルクです。
第1幕は有名な前奏曲で始まります。そのあとで、フランケン地方から来た騎士ヴァルターが昨晩一目ぼれしたエーファに声をかけます。しかしヴァルターは、エーファが次の日の聖ヨハネ祭に開催される歌合戦で優勝した人に求婚されることと、歌合戦への参加にはマイスタージンガーの資格が必要であることをマグダレーナから聞かされます。
ヴァルターは靴屋の徒弟であるダーヴィットから急いでマイスターの歌の作法を聞きますがあまりにも面倒な規則にげんなりします。
そうこうしているうちに、エーファの父であるポーグナーとハンス・ザックス、そして記録係であるベックメッサーがやってきました。
ポーグナーは言います。
娘のエーファと
自分の全財産を渡すというのです。
一同は歓迎しますがただ一人、ザックスだけは憂慮します。
・・・とそこへ、ヴァルターがやってきて翌日の歌合戦に参加するために親方たちの歌試験に挑むことを願って、その試験が行われることになりました。
歌の試験の審査を務めるベックメッサーはエーファとの結婚を望んでいました。ですから、ライバルの出現は非常に困ることでした。
そこで、厳しく採点しました。ヴァルターは自分の感性の赴くままに歌ったのでベックメッサーはマイスター歌の規則にのっとり片っぱしからチェックを入れ、歌を途中でやめさせようとします。ザックスがその審査の公平性に疑問をさしはさみますが、ほかのマイスターたちの支持を得られません。ザックスがヴァルターをかばいますが、「間違いだらけで落第」が宣告されます。
33枚組CDでは、ヴァルターの試験の歌と呼ばれる部分のあたりから2枚目に入ります。
自暴自棄になったヴァルターが自由奔放に歌い、ヴァルターをザックスがかばい、そして大混乱の様相を呈したところで第1幕の終了です。
大混乱の状況とはいえ、登場している人たちが歌う合唱は素晴らしいものがあります。
最初の前奏曲に出てきた動機が出てきて第1幕の終了です。第1幕終了の時に拍手が起こりました。
第2幕はその夜の街角の出来事です。
次の日の祭りの準備をしているところで、マグダレーネはダーヴィットにヴァルターの結果を聞き、役に立たないとダーヴィットに八つ当たりをして立ち去ってしまいます。
そこへ、ポーグナーがエーファを付き添って現れます。自分の決断が本当に正しかったのか迷っていたのです。それでそのことをザックスに相談するためでした。
しかしながらエーファに促されるままに帰宅するのでした。
ザックスが夜の仕事のために外へ出てきます。そこにはニワトコの木がありました。
ニワトコの木の下で、ザックスがヴァルターの歌が頭から離れず、その魅力を歌います。有名な「ニワトコのモノローグ」です。
エーファがザックスにヴァルターの歌試験の結果を聞きに来ます、しかしながらザックスはヴァルターはマイスタージンガーになれないことを伝えます。そして、エーファがひそかにザックスを思い慕っていたことを知ったザックスは話をはぐらかします。なぜなら、はるか昔に妻を亡くし、そしてエーファに愛情を持っていた一人だったのです。しかしながら、若いヴァルターとエーファのことを考えて自分の思いをあきらめることにしたのでした。
失望して、家へ帰っていくエーファ・・・。と、そこへベックメッサーが窓の下にいることを見つけます。そこでマグダレーネと服を交換してマグダレーネを部屋にやってヴァルターに会って駆け落ちしようとしますが、ザックスはさりげなく邪魔をします。ザックスには何か考えがあったのです。
そこへリュートを持ったベックメッサーが現れました。エーファの窓の下でセレナードを歌おうとしますが大声でザックスが歌っているのでとても邪魔でした。さんざんやり取りした揚句、ベックメッサーの歌を靴の仕事で採点するという珍妙なな妥協が成立してベックメッサーはセレナードを歌い始めます。
するとたちまちザックスは槌を打ちまくって「採点」するのでした。これはマイスター歌の規則に基づいたものらしいですが・・・。
聞いてみた感じでは、なんだかリズミカルなザックスの槌の音です。
きりきりしながら大声で歌い続けるベックメッサー・・・。やがて近所の人たちが騒ぎに気づいて起き出してきます。エーファの部屋にいるのがマグダレーネだと気付いたダーヴィットはベックメッサーがマグダレーネに言い寄っているのだと思い込んでベックメッサーを殴りつけます。これがきっかけとなって町中の人が大喧嘩を始めるのです。
この騒ぎの中で、ザックスはポーグナーにエーファを引き渡し、ヴァルターとダーヴィットを自宅に引きずり込みます。夜警が来て笛を吹かすと町の人々も一斉に家に引っ込み、静寂の中で11時が告げられて第2幕の終了となります。
第2幕終了と共に大きな拍手が起こりました。
さて、第3幕はいよいよ聖ヨハネ祭の当日です。
第3幕の前奏曲ではザックスの「諦念の動機」が扱われます。ゆったりとした感じでザックスの今の心の行方を現わしています。
ダーヴィットは昨晩の件でザックスにこっぴどく叱られやしないかと思って恐る恐る帰宅します。しかし、ザックスは心ここにあらず。しかし、怪訝そうにしているだーヴィットを認めるや、ザックスは聖ヨハネ祭を題材にした新しい歌を歌わせます。そして、ダーヴィットを徒弟から職人に格上げすることを決意します。
そこへ、ヴァルターが起きだして不思議な夢を見て新しい歌の着想を得たというのです。それを素材にしてザックスはマイスター歌の規則を伝授します。ヴァルターが着替えのためにその場を離れていますとベックメッサーがザックスの家にやってきます。
そして、歌の書きつけを見つけます。先ほどのヴァルターが作り上げたものです。
ベックメッサーはザックスがエーファへの求婚の歌を歌うつもりだと思い込んで現れたザックスを非難しました。
ザックスは一計を案じます。歌の書き付けをベックメッサーに進呈します。喜び勇んでベックメッサーは走り去ります。
そこへ着飾ったエーファが現れます。ヴァルターの様子と本当にザックスが歌合戦に参加してくれないのか気がかりだったからです。
・・・とそこへ着飾ったヴァルターが現れます。そして夢の歌の続きを歌います。二人が幸せなカップルだと知ったザックスは、ここで自分にも残っていたエーファへの思いを断ちます。
ここで、「トリスタンとイゾルデ」が引用されます。なお、「トリスタンとイゾルデ」が引用されたところで3枚目のCDが終わって4枚目に入ります。
エーファは自分もザックスを慕っていたことを告白して、ザックスの諦念の行為に感謝しました。ザックスは二人を抱き合わせて、先ほどのヴァルターの歌を「聖なる朝の夢解きの調べ」と命名します。さらに現れたダーヴィットに洗礼の儀式を挙げ、徒弟から職人に格上げします。マグダレーネを加え、それぞれが各自の思いを歌いあげた五重唱「愛の洗礼式」が歌いあげられます。
舞台転換して、場所は聖ヨハネ祭の行われるペグニッツの野原です。
祭りのファンファーレと共に、「徒弟たちの踊り」があり、マイスタージンガーたちの堂々たる入場が続きます。もちろん、第1幕の前奏曲の冒頭の主題もここで登場します。
さて、人々がザックスを認めるや否や、「目覚めよ、朝は近づいた」のコラールを歌ってザックスを讃えます。ザックスはこれに感謝して、この日の歌合戦に娘をささげた行為を歓迎するように演説します。これを聞いてポーグナーは胸をなでおろします。
さて、ここからが歌合戦です。
ベックメッサーがザックス書き付けの歌詞に自分のセレナードを合わせて歌おうとするのですが、マイスター歌の規則は間違えるし、おまけにうろ覚えもあって大失敗に終わります。聴衆の笑いに怒ったベックメッサーはこれはザックスの歌だと言って退散しました。
ザックスは歌の本当の作者としてヴァルターを紹介します。ヴァルターは朝にザックスが伝授したマイスター歌の規則に基づいて「朝はバラ色に輝いて」(ヴァルターの懸賞の歌)を見事に歌いました。聴衆、マイスタージンガー達、エーファ、そして全員がヴァルターの歌に聞き惚れ、拍手喝采となったのでした。
エーファの父、ポーグナーはヴァルターにマイスタージンガーの称号を授与しようとします。しかし、ポーグナーはこれを拒みます。マイスターたちへの怒りと疑念をぬぐい切れなかったからです。そこで、ザックスは「マイスターを侮ってはいけない」とヴァルターをいさめて、芸術の価値をこう歌って説いたのでした。
聖なるドイツ芸術は我々の手に残るだろう」
その言葉にヴァルターは納得してマイスタージンガーの称号を受け、晴れて優勝者となってエーファと結ばれたのでした。そして、人々はザックスの徳をたたえて全曲の幕となりました。
全曲の終了直前、合唱が終わったあとからすでに拍手喝采が鳴り渡っています。
いかがでしたか?とても長い作品ですが一聴の価値はあります。ただしCD4枚の長さはちょっと引くかもしれません。
ちょっとアマゾンで探してみたのですが・・・。クナッパーブッシュのものでしたら在庫があるようです。
![]() | ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 (4CD) (Wagner, Richard: Die Meistersinger von Nurnberg) (1997/01/01) ワーグナー、 商品詳細を見る |
ほかにもいろいろありますが、在庫がいかんせん少ないので注意が必要です。
毎年年末にNHK-FMで放送されるバイロイト音楽祭の放送を丸ごとMDに録音するというのも一つの手です。そのほうが、安価な手かもしれませんが、FMが入るところ出ないといけませんが・・・。
すでに2008年のバイロイト音楽祭の録音をMDに入れているので、今夜聞こうかなと思っています。
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
タグ : ワーグナー バイロイト音楽祭 オペラ 楽劇 ニュルンベルクのマイスタージンガー シルヴィオ・ヴァルヴィゾ CDボックス
ワーグナー:バイロイト名演集から(4) 「トリスタンとイゾルデ」
CDデッキの故障により一時中断しておりましたワーグナーの33枚組CDボックス「バイロイト音楽祭名演集」の視聴記ですが、
これより再開いたします。
今回は、「トリスタンとイゾルデ」です。「トリスタンとイゾルデ」は和声のみならず、音楽の歴史に新しい歴史の位置ページを記した作品として知られています。
まずはじめに、「トリスタンとイゾルデ」の33枚組CDボックスによる配役をご紹介します。
・楽劇『トリスタンとイゾルデ』全曲
イゾルデ:ビルギット・ニルソン
トリスタン:ヴォルフガング・ヴィントガッセン
クルヴェナール:エーベルハルト・ヴェヒター
ブランゲーネ:クリスタ・ルートヴィヒ
マルケ王:マルッティ・タルヴェラ
メロート:クロード・ヒーター
牧童:エルヴィン・ヴォールファールト
舵手:ゲルト・ニーンシュテット
若い水夫:ペーター・シュライヤー
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:カール・ベーム
録音:1966年7月(ステレオ)
「トリスタンとイゾルデ」は33枚組CDボックスではカール・ベームが指揮を担当しています。
第1幕の前奏曲からそれまでのワーグナーのオペラとは一線を画した演奏になっています。
第1幕の前奏曲は弦楽器の響きがシルクのような感触で幻想的なオペラへいざなっています。
また、第1幕の前奏曲には全曲を通して用いられるライトモティーフが多く使われています。最初の和音は「トリスタン和音」というものでよく知られているもので、後世に大きな影響を与えたことで知られています。
よく、現代音楽は「トリスタンとイゾルデ」から始まったといわれていますが、私の耳ではそうは感じません。
今まで、「トリスタンとイゾルデ」の第1幕の前奏曲は単独でも演奏される機会が多いので前奏曲をいくつか聴いておりますが、カール・ベームの演奏はまさしく臨場感に満ちたすばらしい演奏でした。
前奏曲の後から幕が開きます。
第1幕の舞台は船の上です。
なぜ、船の上かと申しますと、アイルランドからコーンウォールへアイルランドの王女イゾルデをマルケ王のもとへ送る任務のもとにトリスタンは船の上に乗っています。
これから、マルケ王の妃としてコーンウォールに向かうイゾルデ・・・。その不安はどればかりでしょうか・・・。
トリスタンはコーンウォールから来たマルケ王の使者としてイゾルデを迎えに来たのですが、その姿を見て、とある騎士とそっくりであることに気付きます。
かつて、イゾルデにはモロルトという許婚(いいなずけ)がいました。モロルトがコーンウォールへ遠征に行ったときに、コーンウォールの王マルケ王の甥であるトリスタンとの一騎打ちに敗れて死んでしまいました。
しかしながら、トリスタンも重傷を負い、海を漂ってアイルランドへ流されていったのでした。そしてイゾルデのもとで治療を受けてコーンウォールへ帰って行ったのですが、その時トリスタンは「タントリス」と名乗ったのでした。しかしながら、イゾルデは「タントリス」こそがモロルトを倒した仇敵トリスタンであることにうすうす気づいていながらも、怪しく心ひかれる思いを覚えて、回復させてコーンウォールへ返したのでした。
しかしながら、トリスタンが叔父であるマルケ王の妃としてイゾルデを推挙し、しかも自ら使者としてアイルランドへイゾルデを迎えに行ったので、イゾルデは愛憎半ばする苦悩の思いに至ったのでした。
第1幕で歌われる「モロルトの歌」「タントリスの歌」にそのことが歌われています。
船の上で、イゾルデは思い悩んだ末に、トリスタンを殺して自分も死ぬために侍女であるブランゲーネに毒薬を作らせます。
魔術に通じた、イゾルデの母がブランゲーネに薬の調合を教えたのですが・・・。
しかしながら、ブランゲーネが作ったものはなんと愛の媚薬・・・。
ブランゲーネが憐みを催して愛の歓喜を引き起こす薬を作ったのでした。
トリスタンを自分の部屋に招き入れます。そして先ほどお話しした通りの事情を洗いざらい話して、毒薬をトリスタンに差し出します。
あえてその盃を飲むトリスタン・・・。するとその盃を奪うようにイゾルデも残りを全部自分で飲み干しました。
すると、二人はたちまち愛の虜になり惹かれあい愛の法悦に浸るのでした。
そして、船が無事にコーンウォールに着岸したところで第1幕が終わります。
第2幕は、コーンウォールのマルケ王の城が舞台です。
トリスタンとイゾルデは夜に王が狩りに出かけている間に密会をはかろうとします。
ブランゲーネは今更ながら愛の薬を飲ませたことを後悔します。
そして、王の家臣であり、トリスタンによからぬ事をたくらんでいるメロートが王に密告しないようにイゾルデに注意を与えますがイゾルデは聞く耳を持ちません。
イゾルデのところへトリスタンがやってくると二人は激しく抱擁して愛に浸るのでした。
そして、昼を呪い、夜を賛美するのでした。
トリスタンとイゾルデの二重唱の中で、昼の明るさを呪い、そして愛の夜を称えるのです。
オーケストラの大音響の中で、はっきりと奥まで聞き取れるように歌うのは至難の業ですが、トリスタンとイゾルデの歌唱はハッキリ聴き取れています。
バイロイト祝祭劇場のオーケストラピットの上にふたがかぶさった構造にもよるかもしれませんが、これほど大きな発声が求められるのはワーグナーぐらいでしょうか・・・。
あまりの光景に、ブランゲーネが警告を与えますが二人は全く耳を傾けません。
最高潮に達したところで全曲の最後の「愛の死」に出てくるライトモティーフが出てきます。
そうこうしているうちに、トリスタンの家臣のクルヴェナルが王の帰還を伝えますが、その時はすでに遅し、メロート、そして続いてマルケ王が入ってきます。
メロートがマルケ王にトリスタンの邪恋の事をすでに密告していたのです。
このありさまを見たマルケ王が驚きのあまり、有名な「マルケ王の嘆き」を歌い、トリスタンの裏切りを嘆いたのでした。
メロートは王の恥辱をそそぐためにと言ってトリスタンに剣を抜きますがトリスタンは、そもそもメロートが自分を驕らせ、イゾルデをマルケ王に娶らせよと勧めたのに、嫉妬に狂って友を裏切ったのかといって応戦しますがあえなくメロートに一撃を受けてクルヴェナルの腕の中に倒れます。
ここまでが第2幕の内容です。第2幕の中でも最後の「愛の死」に出てくるライトモティーフが出てきています。
第3幕はブルターニュにあるトリスタンの居城が舞台です。
トリスタンはクルヴェナルに助けられて自分の居城に戻ります。しかしながら、トリスタンの望んでいることは、もはや死を望むのみでした。傷はとても悪く、クルヴェナルはイゾルデのいるコーンウォールに向けて使いを送りました。
ここで牧人が現れます。ここではコーラングレーの独奏によってあらわされます。これが、またすばらしいのです。いかにも悲しげな感じで、トリスタンの悲劇的な最後を予感させるものです。
クルヴェナルは牧人にイゾルデが着いたら楽しい音楽を聞かせてほしいと頼みました。
しかし、トリスタンは依然として太陽を呪い、夜の愛を称えるのですが、トリスタンの頭の中ではイゾルデを乗せた船が来るのが見えているようでした。
その時、船がやってきたことを告げる楽しい笛の音が聞こえてきました。
クルヴェルナルは急いでイゾルデを迎えるために港へ降りて行きます。
イゾルデは、港から降りるや否や、丘を駆け上がってトリスタンの居城に入ってきます。そしてトリスタンを見るや否や、思いっきりトリスタンを抱きしめます。
しかしながら、トリスタンは彼女の名前を一度呼んで・・・
そのまま息絶えたのでした。
「一緒に死ぬために来たのよ!
もう一度私の声を聞いて!」
イゾルデはトリスタンに取りすがりますが、もうすでにトリスタンの心臓は止まっていました。
イゾルデはまだ温かいトリスタンの体を抱いて嘆き、その亡骸の上に倒れて気を失います。
その時です。マルケ王の一行がやってきたのは・・・。
敵の襲来だと思ったクルヴェナルは、最初に入ってきたメロートを倒しますが多勢に無勢でついにトリスタンの傍らで息絶えます。
実は・・・マルケ王が来た目的は、トリスタンとイゾルデの二人を許すためだったのです。
なんと気高く、寛容な心でしょうか!!
しかし、すでにトリスタンは死に絶え、イゾルデもまた浄化されたように死んでいきました。
このときのイゾルデの歌う歌が有名な「イゾルデの愛の死」です。
よく、演奏会で独立して演奏される機会が多い曲目です。
こうして、あまりにも死のにおいの強いいまだかつてなかったオペラは全曲を終えるのでした。
先ほどアマゾンのほうを探してみましたが、同じもの演奏のものを探したら・・・
ありました!しかも在庫がまだあるようです。
記事をアップする前に、2008年のバイロイト音楽祭のFMの録音を聴いていますが、さすがに、時代に違いがあってダイナミクスはFMの録音のほうがいいかもしれませんが・・・。
ベームの指揮によってバイロイトのオーケストラが奏でる幻想的な響きはすばらしいものがあります。
硬めの音色という評価もありますが、むしろ弦楽器の柔らかさを見ましてそうは感じませんでした。たぶん第2幕のトリスタンとイゾルデが互いに愛し合い、夜を称えるとても長い部分で金管楽器がよく鳴っているのでその辺もよいところかも知れません。
バイロイトだからこその響きの上に、出演者の皆様のすばらしい歌唱、特に第2幕のトリスタンとイゾルデの二重唱はオーケストラのフォルテの中を突き抜けているので、この辺も評価したいと思います。
最後にお願いがあります。
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これより再開いたします。
今回は、「トリスタンとイゾルデ」です。「トリスタンとイゾルデ」は和声のみならず、音楽の歴史に新しい歴史の位置ページを記した作品として知られています。
![]() | Wagner: The Great Operas from the Bayreuth Festival [Box Set] (2008/06/17) Richard Wagner、 商品詳細を見る |
まずはじめに、「トリスタンとイゾルデ」の33枚組CDボックスによる配役をご紹介します。
・楽劇『トリスタンとイゾルデ』全曲
イゾルデ:ビルギット・ニルソン
トリスタン:ヴォルフガング・ヴィントガッセン
クルヴェナール:エーベルハルト・ヴェヒター
ブランゲーネ:クリスタ・ルートヴィヒ
マルケ王:マルッティ・タルヴェラ
メロート:クロード・ヒーター
牧童:エルヴィン・ヴォールファールト
舵手:ゲルト・ニーンシュテット
若い水夫:ペーター・シュライヤー
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:カール・ベーム
録音:1966年7月(ステレオ)
「トリスタンとイゾルデ」は33枚組CDボックスではカール・ベームが指揮を担当しています。
第1幕の前奏曲からそれまでのワーグナーのオペラとは一線を画した演奏になっています。
第1幕の前奏曲は弦楽器の響きがシルクのような感触で幻想的なオペラへいざなっています。
また、第1幕の前奏曲には全曲を通して用いられるライトモティーフが多く使われています。最初の和音は「トリスタン和音」というものでよく知られているもので、後世に大きな影響を与えたことで知られています。
よく、現代音楽は「トリスタンとイゾルデ」から始まったといわれていますが、私の耳ではそうは感じません。
今まで、「トリスタンとイゾルデ」の第1幕の前奏曲は単独でも演奏される機会が多いので前奏曲をいくつか聴いておりますが、カール・ベームの演奏はまさしく臨場感に満ちたすばらしい演奏でした。
前奏曲の後から幕が開きます。
第1幕の舞台は船の上です。
なぜ、船の上かと申しますと、アイルランドからコーンウォールへアイルランドの王女イゾルデをマルケ王のもとへ送る任務のもとにトリスタンは船の上に乗っています。
これから、マルケ王の妃としてコーンウォールに向かうイゾルデ・・・。その不安はどればかりでしょうか・・・。
トリスタンはコーンウォールから来たマルケ王の使者としてイゾルデを迎えに来たのですが、その姿を見て、とある騎士とそっくりであることに気付きます。
かつて、イゾルデにはモロルトという許婚(いいなずけ)がいました。モロルトがコーンウォールへ遠征に行ったときに、コーンウォールの王マルケ王の甥であるトリスタンとの一騎打ちに敗れて死んでしまいました。
しかしながら、トリスタンも重傷を負い、海を漂ってアイルランドへ流されていったのでした。そしてイゾルデのもとで治療を受けてコーンウォールへ帰って行ったのですが、その時トリスタンは「タントリス」と名乗ったのでした。しかしながら、イゾルデは「タントリス」こそがモロルトを倒した仇敵トリスタンであることにうすうす気づいていながらも、怪しく心ひかれる思いを覚えて、回復させてコーンウォールへ返したのでした。
しかしながら、トリスタンが叔父であるマルケ王の妃としてイゾルデを推挙し、しかも自ら使者としてアイルランドへイゾルデを迎えに行ったので、イゾルデは愛憎半ばする苦悩の思いに至ったのでした。
第1幕で歌われる「モロルトの歌」「タントリスの歌」にそのことが歌われています。
船の上で、イゾルデは思い悩んだ末に、トリスタンを殺して自分も死ぬために侍女であるブランゲーネに毒薬を作らせます。
魔術に通じた、イゾルデの母がブランゲーネに薬の調合を教えたのですが・・・。
しかしながら、ブランゲーネが作ったものはなんと愛の媚薬・・・。
ブランゲーネが憐みを催して愛の歓喜を引き起こす薬を作ったのでした。
トリスタンを自分の部屋に招き入れます。そして先ほどお話しした通りの事情を洗いざらい話して、毒薬をトリスタンに差し出します。
あえてその盃を飲むトリスタン・・・。するとその盃を奪うようにイゾルデも残りを全部自分で飲み干しました。
すると、二人はたちまち愛の虜になり惹かれあい愛の法悦に浸るのでした。
そして、船が無事にコーンウォールに着岸したところで第1幕が終わります。
第2幕は、コーンウォールのマルケ王の城が舞台です。
トリスタンとイゾルデは夜に王が狩りに出かけている間に密会をはかろうとします。
ブランゲーネは今更ながら愛の薬を飲ませたことを後悔します。
そして、王の家臣であり、トリスタンによからぬ事をたくらんでいるメロートが王に密告しないようにイゾルデに注意を与えますがイゾルデは聞く耳を持ちません。
イゾルデのところへトリスタンがやってくると二人は激しく抱擁して愛に浸るのでした。
そして、昼を呪い、夜を賛美するのでした。
トリスタンとイゾルデの二重唱の中で、昼の明るさを呪い、そして愛の夜を称えるのです。
オーケストラの大音響の中で、はっきりと奥まで聞き取れるように歌うのは至難の業ですが、トリスタンとイゾルデの歌唱はハッキリ聴き取れています。
バイロイト祝祭劇場のオーケストラピットの上にふたがかぶさった構造にもよるかもしれませんが、これほど大きな発声が求められるのはワーグナーぐらいでしょうか・・・。
あまりの光景に、ブランゲーネが警告を与えますが二人は全く耳を傾けません。
最高潮に達したところで全曲の最後の「愛の死」に出てくるライトモティーフが出てきます。
そうこうしているうちに、トリスタンの家臣のクルヴェナルが王の帰還を伝えますが、その時はすでに遅し、メロート、そして続いてマルケ王が入ってきます。
メロートがマルケ王にトリスタンの邪恋の事をすでに密告していたのです。
このありさまを見たマルケ王が驚きのあまり、有名な「マルケ王の嘆き」を歌い、トリスタンの裏切りを嘆いたのでした。
メロートは王の恥辱をそそぐためにと言ってトリスタンに剣を抜きますがトリスタンは、そもそもメロートが自分を驕らせ、イゾルデをマルケ王に娶らせよと勧めたのに、嫉妬に狂って友を裏切ったのかといって応戦しますがあえなくメロートに一撃を受けてクルヴェナルの腕の中に倒れます。
ここまでが第2幕の内容です。第2幕の中でも最後の「愛の死」に出てくるライトモティーフが出てきています。
第3幕はブルターニュにあるトリスタンの居城が舞台です。
トリスタンはクルヴェナルに助けられて自分の居城に戻ります。しかしながら、トリスタンの望んでいることは、もはや死を望むのみでした。傷はとても悪く、クルヴェナルはイゾルデのいるコーンウォールに向けて使いを送りました。
ここで牧人が現れます。ここではコーラングレーの独奏によってあらわされます。これが、またすばらしいのです。いかにも悲しげな感じで、トリスタンの悲劇的な最後を予感させるものです。
クルヴェナルは牧人にイゾルデが着いたら楽しい音楽を聞かせてほしいと頼みました。
しかし、トリスタンは依然として太陽を呪い、夜の愛を称えるのですが、トリスタンの頭の中ではイゾルデを乗せた船が来るのが見えているようでした。
その時、船がやってきたことを告げる楽しい笛の音が聞こえてきました。
クルヴェルナルは急いでイゾルデを迎えるために港へ降りて行きます。
イゾルデは、港から降りるや否や、丘を駆け上がってトリスタンの居城に入ってきます。そしてトリスタンを見るや否や、思いっきりトリスタンを抱きしめます。
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![]() | ワーグナー : 楽劇<トリスタンとイゾルデ> (全曲) (1998/05/13) ニルソン(ビルギット)バイロイト祝祭合唱団 商品詳細を見る |
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
タグ : ワーグナー バイロイト音楽祭 トリスタンとイゾルデ トリスタン イゾルデ トリスタン和音 オペラ カール・ベーム 楽劇
ブログ再開のお知らせ
皆様、だいぶお待たせしました。
前回の記事で、視聴記に使用しておりますCDコンポの故障により、ブログの一時休止をお知らせしておりましたが、つい先日CDデッキが修理から戻ってまいりましたので、ブログを再開いたします。
長らくお待たせいたしまして、申し訳ありませんでした。
今回CDデッキの修理にはものすごい費用がかかりましたので、次に故障が起きた時には買い替えも考えますが、CDのディスクチェンジャー搭載の機器がほとんどなさそうなので、ワーグナーのオペラ作品を聴く際にディスクチャンジャー(CDを自動で切り替える機能)がないと1枚ずつ交換しなければならないという手間がかかりますので、その辺が問題ではあります。
ただいまより、
「ナハトムジークはクラシック」を
再開いたします。
これからもどうかよろしくお願いします。
次回より、ワーグナーの33枚組CDボックスバイロイト音楽祭の名演集の視聴記を再開する予定です。
次回は、「トリスタンとイゾルデ」になります。
それまでどうかお楽しみにお待ちください。
最後にお願いがあります。
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「ナハトムジークはクラシック」を
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ブログ一時休止のお知らせ
毎度「ナハトムジークはクラシック」へいつもアクセスしていただいてありがとうございます。
今回はちょっと大事なお知らせがあります。
当ブログは、しばらくの間休止いたします。
実は、CDの視聴記に使っているCDデッキが修理に出ておりまして、修理から戻ってくるまでCDの視聴記を書けない見込みです。
そのため、最近お伝えしておりますワーグナーのバイロイト音楽祭の名演を収録している33枚組のCDボックスの視聴記は、一時中断ということになります。
ワーグナーのオペラはCD3枚組なんて基本といえるほどなのです。このためどうしてもディスクチェンジャー(自動でCDを切り替える機能)が必要なのですが、このほどディスクチャンジャーのほうで不具合がありまして修理に出ているところです。状況により買い替えの必要がありそうなのですが、今のところどの家電のお店に行ってもディスクチェンジャー付きのCDデッキはなさそうです。
ワーグナー:バイロイト音楽祭名演集の視聴記をお楽しみにしておられる皆様には誠に申し訳ありませんが、約1週間ほど中断となります。
CDデッキが修理から戻ってきたら、ワーグナー:バイロイト音楽祭名演集のシリーズを再開する予定です。
次のワーグナーのオペラは
「トリスタンとイゾルデ」になります。
どうかお楽しみに!
それでは、だいぶ暑くなりましたが、どうか体調管理等お気を付けくださいますようにお願いします。
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ワーグナー:バイロイト音楽祭名演集の視聴記をお楽しみにしておられる皆様には誠に申し訳ありませんが、約1週間ほど中断となります。
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ワーグナー:バイロイト名演集から(3) 「ローエングリン」
お久しぶりの更新です。
バイロイト音楽祭の名演を収録した33枚組のCDボックスを各作品ごとに聞きながら試聴記をお送りするシリーズですが、今回は3回目として「ローエングリン」をお送りいたします。
「ローエングリン」はワーグナーのオペラの中でも有名な曲が多いことで知られています。


『バイロイト祝祭歌劇場 ワーグナー名作オペラ集』

価格:7290円
タワーレコードの在庫状況:
在庫わずか!お早めにお買い求めを!
それでは、さっそくですが33枚組CDボックスにおける「ローエングリン」の配役をご紹介しましょう。
・歌劇『ローエングリン』全曲
ローエングリン:ジェス・トーマス
エルザ:アニヤ・シリヤ
オルトルート:アストリッド・ヴァルナイ
テルラムント:ラモン・ヴィナイ
国王ハインリヒ:フランツ・クラス
軍令使:トム・クラウゼ
貴族:ニールス・メーラー
貴族:ゲルハルト・シュトルツェ
貴族:クラウス・キルヒナー
貴族:ゾルタン・ケレメン
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:ヴォルフガング・サヴァリッシュ
録音:1962年7月、8月(ステレオ)
さて、「ローエングリン」は有名な結婚行進曲だけが良く知られています。
新郎新婦の入場に際して演奏されるのが多いのですが、「ローエングリン」のストーリーはハッピーエンドではありません。
さあ、さっそく聞いてまいりましょう。「ローエングリン」は3幕からなるオペラです。
最初の第1幕の前奏曲は静かな流れるような調べから入ります。ロマンティックな感じを受けますが、ここはサヴァリッシュのタクトとバイロイトのオーケストラの弦楽器の素晴らしい音色が勝るところです。
清らかな音色からは、悲劇的な結末を予想できません。
幕が上がると、そこはアントウェルペンに近いスヘルデ川のほとりです。ファンファーレが奏でられてから、ドイツ王ハインリヒがハンガリーとの戦いのために兵士を募るためにやってきます。
・・・とそこへ、ブラバント公国の貴族であるフリードリヒ・フォン・テムラムント伯爵が現れてこう訴えでます。
ブラバント公国の跡継ぎのゴットフリートが行方不明になり、ゴットフリートの姉のエルザが弟を殺したというのです。
テルラムントの訴えは実は真っ赤な嘘で、実際は今は亡きブラバント公から彼とエルザの結婚を約束されていたのですが、エルザがかたくなにテルラムントとの結婚を拒んだからでした。
テルラムントは魔法使いのオルトルートを自分の妻にしてブラバント公国を乗っ取ろうと画策していたのです。
ハインリヒ王はエルザを呼び出します。エルザは自らの潔白を主張しますが、明らかに状況は不利なようです。そこでエルザは神に祈ります。
すると、夢見心地の中で神に遣わされた騎士がエルザの潔白を証明することを話したのです。その騎士が、自らの潔白のために戦うというのです。この辺りでなぜか「ワルキューレ」に出てくるライトモティーフが出てきたような気がします。
ハインリヒ王は判決を下します。エルザの潔白はテルラムントとエルザが語った騎士との戦いによって証明されることとなったのです。
王の伝令が、騎士を呼びますと・・・
なんと白鳥の曳く小舟に乗って
一人の騎士が現れたのでした。
そして、騎士はこの戦いに勝った暁にはエルザの夫となること、ブラバンド公国の領地を守ることを約束しました。その代り、エルザに自分の身元や名前を尋ねてはならないと約束させます。
そして、騎士とテルムラントとの決闘が始まります。そして、見事騎士が勝利します。
まさしくエルザの潔白が証明されたのでした。
喜ぶ群衆による合唱・・・。
第1幕が終わったところで観衆の拍手があります。
第2幕に入りましょう。第2幕はアントウェルペンの城内が舞台です。
城内ではめでたい祝いの宴が繰り広げられています。城内の中庭でテルムラントとその妻であるオルトルートが激しく言い合っています。
この、オルトルートこそが、弟殺しの罪をエルザになすりつけようとした張本人であったのです。そればかりか、オルトルートは魔法使いで魔法の力でエルザの弟のゴットフリートを白鳥に変えたのでした。
エルザが禁じられている問いをするように仕向け、それがだめならば、騎士を殺してしまおうと図るのでした。
ここでテルムラントとオルトルートが歌うのが「復讐の二重唱」です。
・・・とそこへエルザがバルコニーに出てきます。オルトルートはエルザのところへ行きます。そして自分の夫がつまらぬことをしたために世間からつまはじきのようになった自分を助けてくれるように懇願するのでした。さらに、白鳥の騎士への疑念を吹き込むのでした。
もちろん、ブラバント公国を奪い取ろうとする魂胆からです。
夜が明けて、王の伝令がテルムラントの追放、騎士がエルザと結婚して騎士の自らの希望によりブラバント公ではなく、ブラバントの守護者と呼ばれることを告げます。
4人の貴族が東方遠征への不満を漏らしているところへ、テルムラントが現れて自分のたくらみを話すのでした。4人の貴族は賛同したのでしょうか?
さあ、婚礼の時を迎えます。ファンファーレが鳴ります。小姓と貴婦人に導かれてエルザは大聖堂へ向かいます。
ここからは「エルザの大聖堂への行進」と呼ばれるところです。演奏会でも独立して演奏されることがあります。
・・・とそこへオルトルートが現れます。そしてエルザの前に立ちはだかります。
そして名も素性も知らぬ騎士は魔法使いだと叫ぶのでした。テルムラントも加勢しますがあえなく騎士によってエルザから引き離されます。
そして、ハインリヒ王と騎士が入ってくるところで、テルムラントは群衆の目の前で名前と素性を尋ねます。そして、騎士が魔法を使っていると言ったのでした。
動揺するエルザ、そしてテルムラントはエルザにこうささやくのでした。
「今晩、私を呼びなさい。指先をほんの少し切ればあの騎士の魔法を破れる。そうすれば彼は決してあなたから去ることはない。」
しかしながら、テルムラントは騎士によってエルザから引き離されます。
そして、騎士は「自分に答えを要求できるのはエルザただ一人」と答えたのでした。
エルザは心の葛藤の後で、騎士をひたすら信頼することを決意し、ハインリヒ王の先導へ二人は大聖堂へとはいって行くのでした。
ここまでが、第2幕です。録音では曲が終わらないうちに観客の拍手が始っています。それほど素晴らしいものであったことをうかがわせる演奏です。
第3幕はこれもまた有名な前奏曲で始まります。きらびやかな、そして明るいタッチの始まりです。しかしながら、結膜の悲劇的な最後の兆候は見られません。
この後で有名な「婚礼の合唱」があります。
「ワーグナーの結婚行進曲」といえば「婚礼の合唱」のことを指します。しかしながら、オルガンのための編曲で演奏される機会が多いために、多くの人々がこの曲がオペラの一場面からきていることを知りません。
婚礼を祝う行列とハインリヒ王に導かれて、新婚の二人が寝室に入ってきます。
ここで、エルザと騎士は初めて二人きりになります。
騎士はエルザに疑いの心を持たないように説きます。
しかし、エルザは愛する夫の名を知りたいという欲求を抑えきれなくなってしまって、
ついに禁じられていた言葉を発してしまったのでした。
その時です。テルムラントが4人の貴族を伴って寝室に入ってきたのは・・・。
騎士は、テルムラントと4人の貴族たちを一撃で打ち殺したのでした。そして、エルザに着替えをするように命じました。
ハインリヒ王にすべてを話すためなのです。
やがて、夜が明けて舞台はオペラの最初の場面と同じアントウェルペンに近いスヘルデ川のほとり・・・。トランペットとティンパニによるファンファーレによって、最後の場面が始まります。
そこには、ハインリヒ王、兵士たち、そしてブラバントの群衆たちが集まっています。
そこへテルムラントの遺体が運び込まれてきました。騎士とエルザもこの場に登場します。
まず、初めに騎士は群衆たちに向かってエルザが禁じられた問いを発したので、自分はここを去らなければならないと告げます。
ハインリヒ王の前で、騎士は自分の名を告げます。
我こそは、モンサルヴァートで聖杯を守護する王
パルジファルの息子、
ローエングリンである。
そして、ローエングリンはドイツのハンガリーに対する勝利を予言しました。
すると、白鳥に曳かれた小舟が現れました。
ローエングリンはエルザの弟が戻ってくることを告げました。
あざ笑うオルトルート・・・。勝利の確信がそこにはあります。
しかし、ローエングリンが祈りをささげると・・・。
白鳥は人間に姿を変えたのでした。
その人間こそ、オルトルートの魔法によって行方不明にされたエルザの弟、ゴットフリートでした。
抱き合うエルザとゴットフリート・・・。叫び声をあげてオルトルートはその場に倒れ、息絶えました。
そして、ローエングリンはゴットフリートのために自分の剣と角笛と指輪を残して去って行きました。
そして、エルザは姿が見えなくなった夫に呼び掛け、ゴットフリートの腕のの中で息絶えたのでした。
「ローエングリン」の全曲はここで終了です。
明るい基調で始まった第3幕ですが、終わってみればすべてが悲劇に終わってしまうというとても異様な結末でした。
もっとも、ローエングリンの物語については作曲された当時から議論の対象になっていました。
しかしながら、物語が変更されることがなく現在にいたっているのです。
全曲を通して聞いて感じたのですが、全体の音量が少なめになっているのでボリュームを少し上げて聞くといいかもしれません。
ワーグナーの作品を全部聞き続けるのは大変な困難を伴いますが、もう少し時間が取れたらまた始めたいなと思っています。また次回の記事をどうかお楽しみに。
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「ローエングリン」はワーグナーのオペラの中でも有名な曲が多いことで知られています。

『バイロイト祝祭歌劇場 ワーグナー名作オペラ集』
価格:7290円
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それでは、さっそくですが33枚組CDボックスにおける「ローエングリン」の配役をご紹介しましょう。
・歌劇『ローエングリン』全曲
ローエングリン:ジェス・トーマス
エルザ:アニヤ・シリヤ
オルトルート:アストリッド・ヴァルナイ
テルラムント:ラモン・ヴィナイ
国王ハインリヒ:フランツ・クラス
軍令使:トム・クラウゼ
貴族:ニールス・メーラー
貴族:ゲルハルト・シュトルツェ
貴族:クラウス・キルヒナー
貴族:ゾルタン・ケレメン
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:ヴォルフガング・サヴァリッシュ
録音:1962年7月、8月(ステレオ)
さて、「ローエングリン」は有名な結婚行進曲だけが良く知られています。
新郎新婦の入場に際して演奏されるのが多いのですが、「ローエングリン」のストーリーはハッピーエンドではありません。
さあ、さっそく聞いてまいりましょう。「ローエングリン」は3幕からなるオペラです。
最初の第1幕の前奏曲は静かな流れるような調べから入ります。ロマンティックな感じを受けますが、ここはサヴァリッシュのタクトとバイロイトのオーケストラの弦楽器の素晴らしい音色が勝るところです。
清らかな音色からは、悲劇的な結末を予想できません。
幕が上がると、そこはアントウェルペンに近いスヘルデ川のほとりです。ファンファーレが奏でられてから、ドイツ王ハインリヒがハンガリーとの戦いのために兵士を募るためにやってきます。
・・・とそこへ、ブラバント公国の貴族であるフリードリヒ・フォン・テムラムント伯爵が現れてこう訴えでます。
ブラバント公国の跡継ぎのゴットフリートが行方不明になり、ゴットフリートの姉のエルザが弟を殺したというのです。
テルラムントの訴えは実は真っ赤な嘘で、実際は今は亡きブラバント公から彼とエルザの結婚を約束されていたのですが、エルザがかたくなにテルラムントとの結婚を拒んだからでした。
テルラムントは魔法使いのオルトルートを自分の妻にしてブラバント公国を乗っ取ろうと画策していたのです。
ハインリヒ王はエルザを呼び出します。エルザは自らの潔白を主張しますが、明らかに状況は不利なようです。そこでエルザは神に祈ります。
すると、夢見心地の中で神に遣わされた騎士がエルザの潔白を証明することを話したのです。その騎士が、自らの潔白のために戦うというのです。この辺りでなぜか「ワルキューレ」に出てくるライトモティーフが出てきたような気がします。
ハインリヒ王は判決を下します。エルザの潔白はテルラムントとエルザが語った騎士との戦いによって証明されることとなったのです。
王の伝令が、騎士を呼びますと・・・
なんと白鳥の曳く小舟に乗って
一人の騎士が現れたのでした。
そして、騎士はこの戦いに勝った暁にはエルザの夫となること、ブラバンド公国の領地を守ることを約束しました。その代り、エルザに自分の身元や名前を尋ねてはならないと約束させます。
そして、騎士とテルムラントとの決闘が始まります。そして、見事騎士が勝利します。
まさしくエルザの潔白が証明されたのでした。
喜ぶ群衆による合唱・・・。
第1幕が終わったところで観衆の拍手があります。
第2幕に入りましょう。第2幕はアントウェルペンの城内が舞台です。
城内ではめでたい祝いの宴が繰り広げられています。城内の中庭でテルムラントとその妻であるオルトルートが激しく言い合っています。
この、オルトルートこそが、弟殺しの罪をエルザになすりつけようとした張本人であったのです。そればかりか、オルトルートは魔法使いで魔法の力でエルザの弟のゴットフリートを白鳥に変えたのでした。
エルザが禁じられている問いをするように仕向け、それがだめならば、騎士を殺してしまおうと図るのでした。
ここでテルムラントとオルトルートが歌うのが「復讐の二重唱」です。
・・・とそこへエルザがバルコニーに出てきます。オルトルートはエルザのところへ行きます。そして自分の夫がつまらぬことをしたために世間からつまはじきのようになった自分を助けてくれるように懇願するのでした。さらに、白鳥の騎士への疑念を吹き込むのでした。
もちろん、ブラバント公国を奪い取ろうとする魂胆からです。
夜が明けて、王の伝令がテルムラントの追放、騎士がエルザと結婚して騎士の自らの希望によりブラバント公ではなく、ブラバントの守護者と呼ばれることを告げます。
4人の貴族が東方遠征への不満を漏らしているところへ、テルムラントが現れて自分のたくらみを話すのでした。4人の貴族は賛同したのでしょうか?
さあ、婚礼の時を迎えます。ファンファーレが鳴ります。小姓と貴婦人に導かれてエルザは大聖堂へ向かいます。
ここからは「エルザの大聖堂への行進」と呼ばれるところです。演奏会でも独立して演奏されることがあります。
・・・とそこへオルトルートが現れます。そしてエルザの前に立ちはだかります。
そして名も素性も知らぬ騎士は魔法使いだと叫ぶのでした。テルムラントも加勢しますがあえなく騎士によってエルザから引き離されます。
そして、ハインリヒ王と騎士が入ってくるところで、テルムラントは群衆の目の前で名前と素性を尋ねます。そして、騎士が魔法を使っていると言ったのでした。
動揺するエルザ、そしてテルムラントはエルザにこうささやくのでした。
「今晩、私を呼びなさい。指先をほんの少し切ればあの騎士の魔法を破れる。そうすれば彼は決してあなたから去ることはない。」
しかしながら、テルムラントは騎士によってエルザから引き離されます。
そして、騎士は「自分に答えを要求できるのはエルザただ一人」と答えたのでした。
エルザは心の葛藤の後で、騎士をひたすら信頼することを決意し、ハインリヒ王の先導へ二人は大聖堂へとはいって行くのでした。
ここまでが、第2幕です。録音では曲が終わらないうちに観客の拍手が始っています。それほど素晴らしいものであったことをうかがわせる演奏です。
第3幕はこれもまた有名な前奏曲で始まります。きらびやかな、そして明るいタッチの始まりです。しかしながら、結膜の悲劇的な最後の兆候は見られません。
この後で有名な「婚礼の合唱」があります。
「ワーグナーの結婚行進曲」といえば「婚礼の合唱」のことを指します。しかしながら、オルガンのための編曲で演奏される機会が多いために、多くの人々がこの曲がオペラの一場面からきていることを知りません。
婚礼を祝う行列とハインリヒ王に導かれて、新婚の二人が寝室に入ってきます。
ここで、エルザと騎士は初めて二人きりになります。
騎士はエルザに疑いの心を持たないように説きます。
しかし、エルザは愛する夫の名を知りたいという欲求を抑えきれなくなってしまって、
ついに禁じられていた言葉を発してしまったのでした。
その時です。テルムラントが4人の貴族を伴って寝室に入ってきたのは・・・。
騎士は、テルムラントと4人の貴族たちを一撃で打ち殺したのでした。そして、エルザに着替えをするように命じました。
ハインリヒ王にすべてを話すためなのです。
やがて、夜が明けて舞台はオペラの最初の場面と同じアントウェルペンに近いスヘルデ川のほとり・・・。トランペットとティンパニによるファンファーレによって、最後の場面が始まります。
そこには、ハインリヒ王、兵士たち、そしてブラバントの群衆たちが集まっています。
そこへテルムラントの遺体が運び込まれてきました。騎士とエルザもこの場に登場します。
まず、初めに騎士は群衆たちに向かってエルザが禁じられた問いを発したので、自分はここを去らなければならないと告げます。
ハインリヒ王の前で、騎士は自分の名を告げます。
我こそは、モンサルヴァートで聖杯を守護する王
パルジファルの息子、
ローエングリンである。
そして、ローエングリンはドイツのハンガリーに対する勝利を予言しました。
すると、白鳥に曳かれた小舟が現れました。
ローエングリンはエルザの弟が戻ってくることを告げました。
あざ笑うオルトルート・・・。勝利の確信がそこにはあります。
白鳥は人間に姿を変えたのでした。
その人間こそ、オルトルートの魔法によって行方不明にされたエルザの弟、ゴットフリートでした。
抱き合うエルザとゴットフリート・・・。叫び声をあげてオルトルートはその場に倒れ、息絶えました。
そして、ローエングリンはゴットフリートのために自分の剣と角笛と指輪を残して去って行きました。
そして、エルザは姿が見えなくなった夫に呼び掛け、ゴットフリートの腕のの中で息絶えたのでした。
「ローエングリン」の全曲はここで終了です。
明るい基調で始まった第3幕ですが、終わってみればすべてが悲劇に終わってしまうというとても異様な結末でした。
もっとも、ローエングリンの物語については作曲された当時から議論の対象になっていました。
しかしながら、物語が変更されることがなく現在にいたっているのです。
全曲を通して聞いて感じたのですが、全体の音量が少なめになっているのでボリュームを少し上げて聞くといいかもしれません。
ワーグナーの作品を全部聞き続けるのは大変な困難を伴いますが、もう少し時間が取れたらまた始めたいなと思っています。また次回の記事をどうかお楽しみに。
最後にお願いがあります。
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